ベター・コットン・イニシアティブ【BCI(Better Cotton Initiative)】とは

BCI(Better Cotton Initiative)は、綿花業界のトレンドワードSustainability(持続可能性)を実現しうる、最大にして最短の方法です。厳しい規制をクリアした最上級(Best)のオーガニックコットンに対し、基準を緩くしても万人受けする改善を持ってして綿花栽培の持続可能性を高め、より良い(Better)ものにしようという取り組みです。

BCIの長期目標は、人の健康と環境に影響を与える水と農薬の使用量を減らすこと、土壌の改善、農家や綿花生産労働者のための労働環境を整えること、より持続可能な(サステイナブルな)綿花生産を推進するための世界的な知見交換の促進、などが挙げられます。

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遺伝子組み換え綿花とオーガニックコットン

 一昔前に世間を賑わせた「遺伝子組み換え食品」。品種改良とは異なり、違う種の遺伝子を組み合わせることでメリットを生み出す反面、健康問題への指摘が問題となりました。

 そして綿花も、遺伝子組み換え作物の一つです。英語ではGenetically Modified Organism(遺伝子組み換え作物)といい、GMやGMOと略します。遺伝子組み換え綿花のことはGMコットンと呼ばれます。決して最上級グレードのGM(Good Middling)のことではありません。

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綿花の品種は主に4種類

 一般的に綿花は、アオイ科のゴシピウム属(Gossypium)に分類されます。ゴシピウムという言葉は、アラビア語の「goz(柔らかい物質)」に由来するもので、ラテン語では綿花のことを指します。ゴシピウム属の中でも、繊維を作らない種もありますが、繊維を作る種は4種類あります。ヒルスツム(Hirsuturm)、バルバデンセ(Barbadense)、アルボレウム(Arboreum)、ヘルバケウム(Herbaceum)です。 

 

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綿花の繊維長とは?

 綿花の重要な要素の一つが繊維長、すなわち繊維の長さです。短い繊維はどのような状態でもゴワゴワしており、長い繊維ほど手触りが滑らかです。それは最終製品の衣服などになった場合でも違いとして表れます。

 繊維長は業界内では32分の1区切りで示されます。単位はアメリカを基準としているのでインチです。すなわち1インチ=32/32となります。1を超えた場合は約分をし、36/32は1 1/8とも示します。1インチは2.54㎝です。日本で繊維長を表す場合、ミリメートル単位のほうがよく使われます。表記は1インチで25.4㎜、1 1/8インチで28.6㎜となります。1/32インチは約0.08cmです。

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綿花のグレードとは?

 前回の記事で、綿花の品質は主に5つの要素から判断されることを述べました。肉体的要素のグレード・繊維長と、性格的要素の繊度、繊維強度、均等性です。今回はまず、グレードについて説明します。グレードは次の3つのポイントで構成されています。カラー(Color;光沢と白度)、トラッシュ(Trash;異物混入量)、プレパレーション(Preparation;ネップなど)です。

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綿花の品質の選定基準

 日本で生産されたお米の場合、市場に流通するものは米穀検査によって品位および成分等検査が行われ、玄米・精米別に1等級・2等級・3等級・等外などに分類されます。市場に流通するものは1等級がほとんどで、等級によって価格も異なります。綿花も同じように収穫後、公的機関で品質検査が行われた後等級付けされ、等級によって取引価格が異なります。綿花の品質を決定する要素は非常に多岐にわたりますが、具体的に下記の5点が挙げられます。

  1. グレード(光沢、白度、異物混入量、ネップ)
  2. 繊維長
  3. 繊度(繊維の太さ)
  4. 繊維強度
  5. 均等性

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日本の綿花輸入事情

 今から30年以上前、商社が花形産業と言われていた1970年代~80年代にかけて、日本は世界最大の綿花輸入国でした。その数量はおよそ300万俵~400万俵。現代の国別輸入数量と照らし合わせても、トップ5には入る数量です。日本では戦国時代後期から明治初期にかけて国内で綿花栽培が行われていましたが、昭和のこの頃には綿花の国内自給率は0%でした。よって、綿糸や綿布の生産のためには原綿を大量に輸入する必要があったのです。

 日本の綿花輸入状況については、日本綿花協会のサイトに掲載されています。今回はその資料を基に、日本の綿花輸入状況について述べていきます。なお、この日本綿花協会の資料と共に、税関が公表している「財務省貿易統計」における「綿花・実綿」の輸入金額を確認したところ、概ね同じような割合になりましたので、双方ともに資料としては信頼がおけると考えられます。

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綿花の名称について

 このブログのタイトルもそうですが、一口に綿花と言っても様々なものを指す場合があります。綿花に関する名称だけを取ってみても、綿花、実綿、綿実、原綿、繰り綿、綿種子、綿繊維、リント、コットン、コットンボール、etc…。関係者や専門家のサイトを見ていても時折、意味合いが混ざってしまってる記事などが多く見受けられます。このブログでの今後の説明のためにも、今一度これらの用語についてまとめておきたいと思います。

 まず、これらの名称ですが主に4通りに大別できます。①種だけを指す場合、②繊維だけを指す場合、③種と繊維を指す場合、④その他に分かれます。具体的に上述した単語を分けてみましょう。

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世界の綿花の動向

 現在、綿花は世界77か国で商業栽培されています。また、120か国が綿花を商業利用しています。商業利用とは紡績・織布や服飾、その他繊維製品の製造を意味します。世界の綿花の生産量・消費量・輸入量・輸出量などは、アメリカ農務省(USDA)が毎月第2木曜日に発行しているレポートに詳細があります。これはどなたでも閲覧が可能です。

https://www.fas.usda.gov/data/cotton-world-markets-and-trade(アメリカ農務省の綿花レポート)

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オーガニックコットンとは?

 2010年代に入ってから、オーガニックコットンというものを目にする機会が増えてきたと思います。主にTシャツやタオル、化粧用コットンなどで見かけられますね。天然もの志向や自然派志向の方から特に注目を集めていると思います。

 しかしながら、あなたが思っているオーガニックコットンは正しいものではないかもしれません。今回は、まずオーガニックコットンについての説明から入りたいと思います。そして、綿の真実の立場から「オーガニックコットンの真実」を述べます。

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